
【開発記録 #1】AWSアーキテクチャレビューAIを作る——設計思想と全体像
AWSの設計レビューをAIに任せるサービスを作る。開発から公開まで、Claude Codeとのやり取りをそのまま記事にしていく。
AWSの設計レビューって誰に頼む?
AWSでシステムを設計するとき「このアーキテクチャ、問題ないかな」と思う瞬間がある。
でも確認できる相手は限られている。上位エンジニアかAWSのSAに聞くしかないが、毎回気軽に頼めるわけじゃない。
AWSにはWell-Architectedフレームワークという設計の評価軸があって、以下の5つの柱で構成されている。
| 柱 | 内容 |
|---|---|
| 運用上の優秀性 | 運用・監視・障害対応の設計 |
| セキュリティ | 認証・暗号化・権限管理 |
| 信頼性 | 障害復旧・スケーラビリティ |
| パフォーマンス効率 | リソース選定・最適化 |
| コスト最適化 | 無駄なコストの排除 |
自己チェックできる仕組みはあるが、5つの柱を横断して網羅的に確認するのは手間がかかる。
「AIに投げて、最初のたたき台を出してもらう」だけでも十分価値がある——そう思って作ることにした。
作るものの全体像
最終的にはこういった構成のSaaSになる。

使用回数制限と決済(Stripe)、RAGによる回答精度向上はあとのフェーズで追加していく。
技術スタック選定の理由
CDK(TypeScript)
インフラをコードで管理するためにCDKを選んだ。CloudFormationを直接書くより簡潔で、TypeScriptなのでIDEの補完が効く。Claude Codeとの相性もいい——「このスタックにDynamoDBを追加して」と依頼すればすぐコードが出てくる。
Lambda + Bedrock
サーバーレス構成にした理由はコスト。Bedrockはリクエストごとのトークン課金で、Lambdaも呼び出しごとの課金。アクセスがなければ費用はゼロに近い。個人開発でいきなりEC2を立てる必要はない。
Claude Haiku
Bedrockで使えるモデルの中でコストと品質のバランスが良いのがHaiku。Well-Architectedレビューの用途なら十分な精度が出る。Sonnetより1桁安い。
Next.js
フロントエンドはNext.jsのApp Routerを使う。Vercelにデプロイすれば設定ほぼゼロで動く。
S3 Vectors(Phase 5で追加)
RAGを構築するときのベクターストアとしてS3 Vectorsを使う。OpenSearch Serverlessは最低でも月$350かかるが、S3 Vectorsは使った分だけ課金でほぼゼロから始められる。
なぜClaude Codeで作るのか
2つの理由がある。
① 開発速度が上がる
CLAUDE.mdにプロジェクトの概要・技術スタック・制約を書いておくだけで、「CDKでLambdaとAPI Gatewayのスタックを作って」という依頼一発でコードが出てくる。ゼロから書くより圧倒的に早い。
② やり取りがそのまま記事になる
Claude Codeへの依頼文・生成されたコード・詰まった箇所の解決——これをそのまま記録すれば記事の骨格になる。開発と記事執筆を同時に進められる。
実際にDay 1で使った依頼文はこれだけ:
AWSのアーキテクチャをWell-Architectedフレームワークでレビューするサービスを作ります。
技術スタック:CDK(TypeScript)/ Lambda(Python)/ Bedrock(Claude Haiku)
/ Next.js / Cognito / DynamoDB / Stripe / S3 Vectors
まずCLAUDE.mdを作ってください。
この1文でプロジェクト全体の文脈を把握したCLAUDE.mdが生成された。
シリーズの進め方
6つのPhaseに分けて開発を進め、各Phase完了後に記事を書く。
| Phase | 内容 | 記事 |
|---|---|---|
| Phase 1 | Lambda + API Gateway + Bedrock(最速で動かす) | 第1〜3回 |
| Phase 2 | Cognito認証 | 第4〜7回 |
| Phase 3 | DynamoDB使用回数制限 | 第8〜11回 |
| Phase 4 | Stripe決済 | 第12〜14回 |
| Phase 5 | S3 Vectors RAG | 第15〜18回 |
| Phase 6 | UI整備・本番公開 | 第19〜23回 |
完成したプロダクトを紹介する記事ではなく、作りながら詰まった箇所・Claude Codeとのやり取り・設計上の判断をそのまま記録していく。
まとめ
- AWSアーキテクチャのWell-Architectedレビューを自動化するSaaSを作る
- CDK / Lambda / Bedrock(Claude Haiku)/ Next.jsのサーバーレス構成
- Claude Codeで開発して、やり取りをそのまま記事にしていく
- Phase 1〜6の順で段階的に機能を追加、各Phase後に記事を公開
次回はPhase 1の本題——CDKでLambdaとAPI GatewayをClaude Codeに作ってもらった記録。